【令和5年9月吉日完成】
【工事内容】
◆ロッカー式納骨堂(祖霊舎+納骨堂)
〈仕様〉 三段九舎
〈寸法〉 総間口:1,620㎜ × 総奥行:620㎜ × 総高さ:2,000㎜
〈材質〉 国産桧材 (幕板類は、一部木曽桧突板ベニヤを使用)
※神道で故人やご先祖様をお祀りする場合、その依り代である霊璽(れいじ)を祖霊舎(それいしゃ)にお祀りします。
今回は、その祖霊舎と納骨堂を一体化したロッカー型の神道の納骨堂を製作させて頂きました。
総白木造りで、三段に分かれており、全部で九舎分の納骨堂になります。一つ一つのスペースには、霊璽を納める祖霊舎と遺骨を納める納骨スペースが確保されています。
これは祖霊舎といっても、通常の祖霊舎とは違い、納骨堂を兼ね備えたロッカー式祖霊舎です。
それぞれの棚に施錠が可能で、その中には霊璽(仏教では位牌にあたるもの)を納める御霊舎があり、更にその奥には骨壷をお納め出来るようになっています。
引き出しの中には大切な形見なども収納でき、言わばこのロッカー1部屋で祖霊舎〜お墓までを凝縮した形となっています。
近年、ライフスタイルの変化によりお墓を建てて継承していくことが難しいという人も多くなってきており、更にご自宅に祖霊舎(仏教ではお仏壇)をお祀りすることも難しいという方々も増えているのは確かだと思います。
そこで、お寺さんでは最近増えてきているこのロッカー式納骨堂ですが、今回は神徒さんに向けたロッカー式祖霊舎になります。
神道の場合、『死』というものは穢れとなり、神社境内で御霊をお祀りすることや納骨することは難しい場合があるようです。
しかしながら、時代の変化もあり、新しい形として神道でも今回のようなお祀りの仕方が出来るように変わっていく神社もあります。
私自身も両親が高齢になり、親やご先祖さまのことを気にかける年齢になってきました。将来、どのような形で供養しお祀りしていくことが一番望ましいかは、まだわかりませんが、色々な形が存在し、それぞれの人たちがご先祖さまに感謝し手を合わせる場所があることは大切なことです。
今後どうなっていくかわかりません。何が正しいかもわかりませんが、ご先祖さまに感謝の気持ちだけは持っていたいと思います。